目の保養と言語の壁

 うんと簡潔にまとめれば、美形はこの世の宝、まさに人生の原動力ですね、という話なんですがw

 事は、私が創作上の必要から、身長175センチほどのはたち前後の痩せ型男性の体重とその体重における外見上の細さについて、できるだけ多くのサンプルを見たくてネットで検索をかけたところから始まったんです……のっけから香ばしいですが、大丈夫ですか(笑)
 小説を書き出すのに先駆けて描写のために具体的な外見イメージを掴もうと思っていた、その175センチのキャラクターは、ちょっと健康を心配されるレベルで痩せている設定なので、そういった画像がないかどうか探していたんですが、途中いつの間にか、海外の若い男性モデルくんの画像をたどり出してしまいまして(;´∀`)
 男性モデルというのはわりと一期一会といいますか、必ずしもみんな長く続けてくれるわけでもないようなんですね。いろいろ画像を眺める中で目を引かれたモデルくんたちのうちの何人もが、もう既に引退しているか、引退したのかどうかもわからないまま音沙汰が無いという状態で、たいへん切なく思っています。
 そんな中で、10代でデビューしてその後ずっと途切れることなく活動していて今年でキャリア9年目になる一人のモデルに、現在夢中なのであります。
 ……ああ、やっとここまで辿り着いた(笑)

 

 Paul Bocheくんというモデルをご存知でしょうか。
 上述のとおり男性モデルとしては長く安定したキャリアを持ってる、若手の売れっ子さんのようなんですが、どうもモデルっていうと女性のイメージのほうが強いですよね。私も最初はそうでしたw
 Googleで画像検索かけるといっぱい出てくると思うんですが、この辺りのサイトで分かりやすく一覧できるかと思います。

 個別具体的に写真や動画を挙げ始めれば相当長時間語れると思うんですが、今回の趣旨はそれじゃないので、ひとまずざっくりと行きますねw
 1987年8月11日生まれ、現在ピッチピチの27歳ですね。身長185cm。ドイツ人というところも個人的にとってもポイント高いですw そしてブロンドに青い大きな瞳にスレンダーな肢体…(うっとり
 キャリアを重ねるごとに髪が短くなっていくんですが(笑)や、美形はどんな髪型でも美形です。というシンプルな事実を再確認させてくださるお人です。彼ならきっと禿げたって美形に違いない。今から断言しときます。禿げるかどうか決まってもいないのに(笑)

 とても多くの仕事をこなしてる人なので、多分見たことないものも多いと思いますし、雑誌などの記事も全部手に入れてたらお金が…お金が持たない…!(嬉しい悲鳴)というわけで大部分の仕事についてはネット上の画像をダウンロードして個人的に愉しませて…もとい楽しませていただくだけで我慢してるわけなのです。
 わけなのです、が!

 

 見つけてしまったんですよ、これを。
 まあちょっと見てくださいな…

 ‘TURN OF THE CENTURY’: PAUL BOCHE Y JACO VAN DEN HOVEN PARA L’OFFICIEL HOMMES ALEMANIA FALL/WINTER 2014

 Paulくんともう一人、Jaco van den Hovenくんというモデルと一緒の記事です。私、このJacoくんも大好きなんです。この二人ですか! マジですか!! とPCの前で一人で大興奮。しかもなんですかこの、むせ返るほどの色気とほのかに漂うデカダンス。Paulの伏せた瞼と目元に差す影…Jacoの滑らかな下腹部…

 

 ──失礼しました、閑話休題w
 そんなこんなで、この記事の載っている雑誌を私はいかなる万難をも排して手に入れなければならないという使命感に燃えまして、まずはどの雑誌に掲載されているのかを確認。
 結果、この雑誌であることが判明しました。

 L’OFFICIEL HOMMES DEUTSCHLAND HERBST ’14

 どうやら、さっきの記事タイトルにある「ALEMANIA」というのは、ドイツ版ということらしいですね。あとこの雑誌名にある「HERBST」というのは「秋」のことみたい…? 秋冬号が刊行されるということは、この雑誌、年2回刊行だったりするんでしょうか。とすると、「FALL/WINTER 2014」と「HERBST ’14」は同じ号を指すとみて間違いなさそうです。

 そうと分かれば、次にやるべきは、海外雑誌取り扱いのある日本国内の書店を片っ端から検索です。しかし、これが無いんですね…!
 L’OFFICIEL HOMMESという雑誌自体はファッション情報誌としてはかなり定番の部類なのかなと思うんですが、メインはもしかしてパリ版なんでしょうか。ドイツ版のほかにもオランダ版とかタイ版とかいろいろウェブ上では出てきます。でも、取り扱いはない。
 これは、直接出版社に交渉するしかないのか…?
 果たしてそこでは、日本語が通じるのか…?(どう考えても無理そう)

 でも、欲しいものは欲しいのです。私は意を決しました。
 直前のリンク先、ページの一番下にある「KONTAKT」から、連絡先リストの一番最初に書かれているアドレスへ、ドイツ語でメールを送……れれば一番よかったんですけど、それは皆目無理なので(;´∀`)せめて頑張って英語で送りました。ちゃんとサイトに注文フォームはあって、国外への発送も行なっている様子だったんですが、それがどうやらスイスとかオーストリアのみの対応状況なようなので、イチから英文書くしかありません。
 ウェブ上の英和辞典や英文メールの書き方サイトなどに頼りまくり、推敲まで含めて2日はかかったでしょうか(笑)「この雑誌がぜひとも欲しいんだけど、あたい日本に住んでるんだ! だから日本に送ってもらえちゃったりしないかな!」みたいな内容の英文をですね…(いや、もっと丁重に書いたつもりですよ?w)
 大事な問い合わせのメールが文字化けして読めないなんて事態を避けるために、文字コードまでちゃんと確認して、えいっと送信!
 あとは、まあ、日本みたいに一両日とかで返事が来るなんていう想定はあらかじめしないでおいて、気長に待つことにします。

 

 結論から言えば、この最初にメールを送った先というのがどうも間違えていたようなんですけども、とりあえず順を追っていきますね(笑)
 送信してから2週間ぐらい経った頃、待望の返信が届きました!

 …………ドイツ語で(大笑)
 
 うわどーすんのこれwwwwwと、声出して笑ってしまいました。いやー、(送り先が限られてるとはいえ)国外発送を扱っている出版社なわけですから、英語だったら何とかやりとりできるかなって思うじゃないですか。しかもこっちは英語で送ったのに!(笑)
 ドイツ語のメール…何書いてあるのかさっぱり分かんねえ…/(^o^)\
 でもとりあえず、メールの中に6ユーロとか3ユーロとかいう数字は見えたので、ああきっと送ってはもらえるんだろうな、と想像はつきましたが、他の部分が分かんなさすぎる。敬称の「Frau」ぐらいしか分かりません(笑)
 とりあえず、ドイツ語読める知り合いちゃんがTwitter上にいまして、手を差し伸べてくれたので、ありがたくお願いしました。
 あれかなあ、返事に2週間掛かったうちの何日かは、私の怪しい英語をドイツ語に翻訳するための所要時間だったのかなあ…などと想像するにつけ遠い目で微笑んでしまいます(笑) 
 でも、それなら、返信も英語で送ってもらえてもよさそうですけど……もしや、私のこと、日本在住のドイツ人だとでも思ったんだろうか。言われてみれば確かに、「日本在住です」とは書いたけれど、「日本人です」とは書かなかった。いやーでも「ミナト・サクライ(仮名)」なんてどう考えてもドイツ人名じゃなさそうな気もしますが、そこら辺は分かんなくても無理はないかもしれないですね。私も名前聞いただけでどこの国の人か分かることのほうが少ないですから(笑)
 「私は日本に住んでます」で「私は日本人です」って言ったつもりになっちゃうのって、なんかとても日本人っぽいですねw

 そんな想像をしながら事態を面白がっていた私ですが、知り合いちゃんが翻訳してくれたメールを読みまして、目の前の霧がパーッと晴れたような気がしました。
 直訳すると「私たちが回り道で受け取ったあなたの下記の問い合わせメールと…(以下略)」となる部分です。
 「回り道」……はっ、ひょっとして……(白目半笑い)
 言われてみれば、最初に私が送ったメールの送信先と、今回届いた返信メールの送り主、ドメイン名からして違うわ…(笑)

 つまり、私は、L’OFFICIEL HOMMES DEUTSCHLANDの編集部(?)のメールアドレスに送ってしまったわけなのですね。届いた雑誌の記事のクレジットの中に、スタイリング担当としてその方のお名前、あります(笑)おそらくは、スタイリスト兼ディレクターなのかな?
 で、この雑誌の編集部と、雑誌の通信販売を担当する部署は、どうやら全く別個の会社ということらしいのです。うわー、それは確かに盛大な「回り道」だわwww
 現場、相当意味不明だっただろうなあ。ホントにお手数おかけしました(;´∀`)

 

 それから先のやりとりは大変スムーズに進みまして、私がメールを送ると翌日か翌々日には返信が届きました。徹頭徹尾ドイツ語なんですが(笑)

 私「送金どうすればいいですか? 念のため、私PayPalのアカウントありますけど…」
 相手「それでOKです!」
 私「PayPalの送金先はどのアドレスがいいですかね?」(←と訊いたつもりだけど怪しいところw)
 相手「送金のしかたはPayPalのサイトに書いてありますよ〜」

 …みたいな若干噛み合わないやりとりもありつつ(笑)私の送金を確認する前にどうやら発送手続きしてもらえてたようです。
 私ホントは、もらったメールの署名にあるメアドに送って大丈夫なのか、もしかして送金受け取り専用のアドレスが他にあったりしないか、ということを訊きたかったんですが…まあきっと、それについて何も言及がないってことはそこでOKということなのでしょうw 存在しないアカウントには送金できないでしょうしね。
 そんなこんなでしばらく迷った末、私は結局そのアドレス宛に送金を済ませ、その旨報告をしてから数日で品物は届き、私の送金も確認したとのメールが返ってきました。

 結論:ドイツ人は仕事が迅速かつ確実である。

 

 これを書いている今、既に目当ての記事は付箋をつけて、事あるごとに取り出して眺めては一人で萌え笑いを浮かべております。ひょっとして付箋の糊っていうのも長期間つけっぱなしにしていると紙に良くないのかしらん。なにか他のマーク方法考えようかな。
 あのメールのやり取りは半ばPaulと交わしたようなものなのではないか…などといささか強引な妄想を繰り広げてみると年甲斐もなく照れたりなんかもいたします(笑)ええ、障壁は大きければ大きいほど想いは燃え上がるものですからね!