歌録りは一にテンション

 二にコンディション☆(※私の場合

 というわけで、どうやら今年も喉頭炎の兆しが見え始めました。季節の巡るのは早いですね(´д`;
 そんな中、某ボーカロイドSNSで仲良くしてもらってる人から、半夏厚朴湯というものを紹介されたのでそれを飲みながら歌ってみましたw 愛と勇気で乗り切りました、つーかこの薬地道に効きますね! ありがとうございます!

 
 いや~もうこの曲大好きなんですよ。っていっても、もともと私好きな歌しか歌わないんですが、『何もなかった顔で』は個人的にボカロ曲の中で一、二を争うぐらい好きだったりします(*´ω`*)

 ちょっと語りますよ…いいですか…
 
 
 
 



 
 
 
 
 この曲の作者・クラフトPの曲で最初に知ったのは、胸に突き刺さるメッセージソング『なにもできなくてあたしは歌った』でした。
 その当時、確か私は絵を探してたかと思います。ボカロ曲の動画のため、リンとレンの絵を使わせていただこうと思って。
 その時、裏花火さんという超絶絵師さんの、こちらの絵を発見したんですね↓

 ズッキュン!と射抜かれた気がしまして。
 なんでもこちらの絵は『なにもできなくてあたしは歌った』っていう曲のために描き下ろされたものらしい。いいタイトルだなあ、と思いました。ものすごく好きなんです、こういうテイスト。お分かりになりますかねw
 とにかく、動画に飛んでみるには十分すぎる動機でした。

 
 その時もう既に、件のアキバの事件からは2ヶ月近く経過していまして、マスコミはまだ持ち前の忘れっぽさを十分に発揮してはいませんでしたが、確実に人々の口にのぼる頻度は減ってた、そんな時期でした。
 私もあの事件起こった当初はかなり衝撃を受けまして、いろいろ歌詞を練ったりはしてたんです。でも視点を広げてああだこうだ考えるほどによく分からなくなり、結局まだ日の目を見てません。

 アレですね、多分、メッセージ性をあまり前面に出さないで口当たりまろやかにしようかなとか考えちゃったんだと思います。というのも、しきりに語られる「閉塞感」というものを私がナマの感情として実感できてなかったから、言い切るのが怖かったのかもしれない。
 「シアワセなやつには何も分かんねえんだよ」なんていわれた日にゃ、あーた、何も言えません。こんなこと言っちゃったら反感買うかもしれませんが、私は多分、人様より悲しみの経験値が低いので。
 そんなお気楽なやつには、こういう事件について語る資格は無いのかと、一時期それなりに真剣に悩んだことがありました。

 そんなところへ、この『なにもできなくてあたしは歌った』は、スコーンと風穴を開けてくれた気がしたんです。
 閉塞感がなんだ、孤独がなんだ。あんたの失った青春時代がどんなに痛かろうとも、それは人を刺す理由になるわけがない。家庭環境が悪かった、そうかもしれない。痛みの感じ方は人それぞれだから私が推し量ることはできない。でも、原因が分かってるなら浸ってないでもがけよ、進めよ!
 …と、こういうこと、真正面から言っちゃってもいいんだ!と、目から鱗がぼろぼろ落ちました。
 私は結局、当時浮かびかけていた歌詞を、「孤独っつったって、あんたにゃ名前があるんだろ。つけてくれた人や呼んでくれる人がいるんだろ」っていう方向に持って行き、さらにそれを、「あなたは一人じゃないよ」と大事な人に呼びかける歌、に大幅シフトチェンジしちゃいましたが…(;^_^A
(仮の歌詞ですが、いちおうここにあります→『Call your name』)
 それだけに、この歌の潔さが眩しくて仕方ありませんでした。
 
 
 
 ――と、ここまでが前振りです。
 大丈夫ですか、ついてきてますかw
 
 
 そんなわけなので、クラフトPの追っかけになるのは時間の問題でした。
 ニコ動のマイリストを巡ってみて仰天したんですけどね、異様なまでの芸幅の広さにw フォークにロックにジャズにブルースにアイドルポップ(笑)に…
 でも、どの曲にも共通して、歌詞がものすごくツボだったんです。
 テーマが、というのはもちろんですが、なんというか、メロに対する言葉の当てはめ方(あるいはその逆?)が。
 勝手な思い込みなのは承知ですが、親近感抱いてしまいました(*´Д`)
 で、中でもあらゆる意味で一番共感したのが今回の『何もなかった顔で』だったんです。

 
 作詞技法的には主流じゃないのかもしれませんが、私は、小説を書くように歌詞を書きます。もちろんメロに乗せて歌うのが前提なので、それなりに字脚は整えますが、多少ズレてもメロディのほうで吸収できることを経験上知ってるので、最終的には使いたい言葉を尊重します(それでよほど語呂が悪くならない限りは)。
 韻とかも、踏む積極的な必然性が無いと感じられたら思いっきりフリーダムにいきますし。もちろん、踏むべき時はちゃんと見極めようとしてるつもりですが…
 なので、自分のことを「歌詞職人」と称するのは若干の違和感があったりします。
 何より、そういう歌詞書くアーティストが好きなんですよね、長い間ずっと。

 『何もなかった顔で』を動画で見ながら、歌詞の内容を反芻してたら、うっかりマジ泣きしてしまいまして(´;ω;`)
 好きなのに別れを決意する、そんな複雑な感情を余すところなく伝えることに徹した歌詞。楽しかった思い出や、隣に“あなた”がいない日々、ひとつひとつの場面がまるで自分の経験かのように迫ってくる、それなのに、「説明的だ」とは感じさせない絶妙な言葉選びがたまりません。
 (実は最初、この歌詞書いた人は絶対女性だろう!と信じてましたw)
 動画との相乗効果もあって、目の前がセルフエコノミー状態でした。私、普段滅多に「泣けた」コメはつけないんですが(感動はするんですが、それがなかなか涙に結びつかないんです)、こればっかりは素直にありのまま書きました。泣けました。
 目頭が落ち着いたら、今度はモーレツに嫉妬を…(メラリ
 ちょっと息継ぎにコツが必要なぐらいの言葉の詰まり具合も、もう、すべてがツボなんです><
 あふれる言葉はそのままあふれる思いなんですよね! わかります!
 な、なんでこの人私の作りたい曲知ってるの!?と思いました。自意識過剰ですかそうですかすいませんσ(^◇^;)。。。
 
 
 
 というわけで、クラフトPは私の目指すアーティストです!(*´Д`)
 そんな、気持ちだけで持っていった歌をうpしました。
 私のは原キーより4半音下がってます。4つ下げオケを公開してくださってたので、ありがたくお借りしました。にもかかわらずこの金切り声なんすけど(´・ω・`)
 時間かかっちゃったけど、歌えてよかった。
 よろしかったら聴いてください!