えーと、もう言うまでもないコトだとは思いますが(笑)うちは三橋サイトです。もー、私、ひぐちさんの次ぐらいに三橋愛してるわ!とか勝手に豪語しちゃってます(イヤそれはカンチガイだから)
そーゆーヤツの感想ですよ、ということを、今回はとくにお含みいただいた上でお読みいただければサイワイ。
ではさっそく行きますね~。
ネクストでの泉くんのモノローグですよね。
あれ見て、あ~ホントに、おんなじクラスで四六時中一緒に過ごしてるか、そうでないか、というのは高校生にとって大きなことなんだなぁと思いましたです。
「阿部って三橋をホントのバカだと思ってる」んだと泉くんは解釈してます。そのあとに「まぁバカだけど」と続いてますが(笑)、じゃあ、“ホントの”の部分に含まれる意味合いってどんなのだろう?
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天然2人の手綱をみごとに握ってる泉くんと言えど、やっぱり三橋よりかは阿部のほうが理解しやすい相手だろうと思うんです。
別に四六時中一緒にいなくても、阿部の考えてることは普通のレベルで理解できるでしょう。阿部って、基本的に考えてることはっきり言う子だから。
でも、三橋はそうじゃない。
天然同士ゆえのテレパシーとしか思えないような分かり合いかたをしてるタジミハコンビと違って、泉はそこまで三橋を理解してるわけじゃないと思うんです。
泉は、“三橋の考えてることが難なく理解できる”んじゃなくて、いわば、“三橋に見えてる世界は自分の見てる世界と違うのかもしれないということを理解している”だけなんじゃないかと思うんですが、どうでしょうね?
自分が普通に分かっていることを、相手は分からない。では、その相手は自分より“劣ってる”のかな?
自分が分かってて相手が分からないことがあるってことは、その逆もあるかもしれないってことじゃないかな?
現に、三橋の目はあきらかに、泉(に限った話じゃないけど)には到底及びもつかないような深い淵を見つめていて、それに不意に気づかされたときに思わずぞくっとするわけです。
まず、大前提として、他人のことは分からない。その、“分からない”という事実ごと相手の存在を受けとめるのが、異文化理解の出発点ですよね。
人間関係って、つまるところ、異文化理解だと思うんです、私。
阿部にそういう視点がないとは思わないんです、私も。
でも、阿部って基本的に投手不信──いや、もっと正確に言えば、投手恐怖症?──ですよね。で、今もその傷乗り越えてないですよね?
榛名サンとやってた時の阿部がどんな子だったか、本編だけじゃまだ分からない部分が山ほどありますが、まぁふつうに投手と信頼関係築きたかったんでしょうね。“自分のもとに”投げてくる球を、自分は“全力で”受けとめる。そして、“2人で勝つ”。(まー、厳密なとこ野球って“みんなで勝つ”ものだけど、ここは比喩的表現として)
この、当然分かり合えてるはずだろと信じて疑ってなかった部分が、決定的にすれ違ってたんだと、まざまざと見せつけられてしまって少年タカヤの心は傷ついた。あの、例の試合ですよね。
もう、“相手と自分は違うってことを大前提として受け入れる”とかいうレベルの問題じゃない。
一緒に勝つ、という共通認識からして成り立ってない。
阿部は、だから、自分と同じものを見て同じように感じて、同じ思考回路を経由して同じ結論に達してるんでなきゃ、安心できないようになっちゃったんじゃないかな。
でも、それって、当然ムリなハナシですよね。
そんでもって、それってのは、つまるところ相手を尊重してないってことになりますよね。相手を自分と同一視しようとする、ある意味失敬なこと。
たとえば分かりやすいところで言えば、阿部は、いろいろ三橋なりにぐるぐる考えている様子を称して「なんっも考えてなさそーだな」と断じてましたっけ。
もっとも、これは阿部の短慮であると同時に、三橋の極度の臆病のせいでもあって。人の気持ちを勝手に推し量るのはいけないこと。でも、何も伝えないってことは何も考えてないのと結果的に同じことなんですよね。
だから、この2人のコミュニケーションがうまく行かないのって、どこまでも「お互い様」としか言いようがないわけで。
たぶんこのへんが泉の兄貴肌のあらわれかなと思うんですけど、こんなふうにお互い様な2人のやりとりを見て、泉は迷わずに三橋寄りの立場をとるんですよね。自分に近い存在に、ガッツリ肩入れするあたりが。
公平ではないですよね、確かに。
(まぁ、友人とか仲間とかって、必ずしも、いつでも公平である必要はないとも思いますけど<この点、いつでも公平であるように自分を律してるのが花井あたりですかね)
その、あくまで公平でない泉の視点からは、阿部はいかにも三橋を“格下だと思ってる”ように見える。(んでもってゴメン、私にもそう見える。つーかそう受け取られてもしかたのない言動してるぜ阿部っち…)
あれこれ指示するのも、三橋のセリフを待てないのも、三橋の思考回路で分からない部分を「何も考えてない」と判断するのも。
「ホントのバカだと思ってっとこがムカつく」ってのは、要するに、「対等に扱えよな」ということなんじゃないかな。
同じものを見て同じように考えて同じ結論にたどり着かなきゃいけない、はずの、バッテリー。しかし阿部から見れば明らかに、三橋は自分の言わんとするところをわかってない。だから、“教えてやらなきゃいけない”。
実際のとこ、三橋に“教えてやろうと”してるのはなにも阿部ばかりじゃなくて、いわばチームメイト全員が三橋に“ひとりじゃないってこういうこと”っていうのを教えてあげようとしてますね。
それにもかかわらず、阿部ばっかりが三橋をことさらに見下してるように見えるとしたら、それはひとえに「オレとお前は同じことを考えてなきゃいけない(そうでなきゃ不安でたまらない)」という強迫観念ゆえ、なんでしょうね……
もちろん、阿部はそんな見下してるつもりは微塵もないでしょうけど……それを言うなら、三橋だってやたらめったら阿部を信奉しすぎちゃってるわけだから、このありかたがいいか悪いかは置いといて、この2人の間ではこれで釣り合いが取れちゃってるんですよね。
実は、ここがいちばんの問題点なんじゃないだろうか。
見下ろす目線と、見上げる目線。同い年のチームメイトの関係としては明らかに不自然。しかも、お互いにそれを不自然だと思ってない。
三橋の言動が、阿部の…まぁなんというか、尊大な(笑)態度をある意味裏付けるものであることもまた事実で。(だってああいう子が隣にいたら、どうしたって上からの目線になっちゃうわなぁ)
そうでありながら、泉が阿部に対してのみああいうモノローグをするのは、やっぱり、三橋とはクラスメートだから、なのかな。
それとも、「投げることを許してもらえるだろうか」とか「せめてみんなの邪魔にならないように」なんていう観点からしか人間関係をとらえる術のない三橋に対して、阿部は少なくとも、もっと温かいふつうの人間関係があるってことを知ってる。知ってるほうのヤツこそ、なにがなんでも対等に接してやんなきゃダメ、ということかな?
阿部が今の態度を続けてる限り、また三橋のヤツもムダに素直だからそのまんま真に受けちまって、今だって既に「阿部くんがいなきゃオレは何もできない」とかなんとか思ってるんじゃねーのか──と、まあ、泉言語(笑)で言えばそんなカンジなんだろうか。
そうだとしたら、それは確かに一理あるんだよねえ。
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──今日、某Lさんとお話ししたことがきっかけで(お疲れさまでした! 楽しかったです~)、またこんな長ったらしいもん書いちゃいましたが(;^_^A
どんだけ的を得てるかは心もとないですが、ひとまずこれが櫻井的FAということでひとつよろしくです。