『解放のエビデンス』

 微妙に推敲中なんですが、そろそろ固まってきたかなと思うので載せておきます。
 このテーマ、もう数年温めっぱなしでたぶんもう発酵してるので、ひとまず蔵出しということで。
 
 読んでいただけると分かる……かどうか若干心もとないですが(笑)大して有名でもない趣味のシンガーソングライター兼ボカロPである、私自身の歌です。どう捉えてもらえるのだろう。嫌いになれないから足掻くんだよね、と、きっとどこかにいるだろう同じ気持ちの人たちのことも思い浮かべつつ。
 歌詞と銘打ってる割に字脚が整ってないというのは百も承知ですが、そこについてはもう度外視することにしました(;´∀`) この題材ならそれもありかな、なんて。
 ただそのかわり、もっと抉るような言葉がないかどうかを引き続き模索しております。誰をって、自分を抉る言葉ですw
 言葉が出揃ったら歌詞に従属したメロディを載せます。久々のガチ詞先!
 
 低音レンにロックしてもらいたいなあと、今のところ妄想中。もちろん自分でも歌う気満々ですけど(笑)
 
 
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『解放のエビデンス』
 
飛行機雲が切り裂いた空から
インクが染み出して闇が広がる
夜のほとりにひとり立ち尽くし
明日を夢見る瞼も持てずに
 
ほら 星がひとつ流れた
 
空気がいつしか青みを帯びて
僕はまたひとつ溜息を落とす
朝日をはらんでまどろむ世界は
日暮れの名残りに少し似ている
 
ほら また始まってしまう
今日はどれだけの箱を開けるのだろう
空っぽだと分かりきってるその宝箱を
 
海の向こうに何を夢見て
僕はこの船を出したんだっけ
あの日置いてきた海図〈ちず〉とコンパスは
出来合いの答えを示しただろうか
 
夜明けを待ってる青い世界で
胸いっぱい息を吸い込んだのはいつ
夜を穿つ灯台の示す先に何があっても
できるならもう歩きたくないんだ
 
ねえ、まだ気が済まないの
まだ開けてない箱をいつまで探すの
宝箱に化けた怪物の話が頭をよぎる
 
それでも今日もどこかを目指して
この古ぼけた鍵だけを携えて
希望の果てを見届ける旅に出る
最後のひとつまで開け尽くさなければ
終わりにすることさえもできないから
 
すべての箱は最初から
空っぽだと分かりきってるとしても
すべての挑戦はただ
諦めるための証明にすぎないとしても
その箱を開ける鍵の名は
 
さあ ここから出発するんだ
まだ始まってすらいなかったんだ
出かけよう いつか笑顔で引き返す日まで
 
栄光も挫折も追いつけない岸辺で
もつれた夢をいつかこの手でほどける日まで
 
はるか遠い
勝敗の彼岸まで