それでもつい見てしまう

 9月10日にも書きましたが、やっぱ首傾げちゃうんですよね、橋下知事の言動…

 うちのダンナが教員だからっていうのも多少は影響してると思うんですけど、もともと「ホラ、どうだ、オレ正しいだろ? なんか文句あるか?」みたいに肩肘張って主張する人間って苦手なんですよねえ、私。何が正しいかってことは、いろいろな意見を聞きながら話し合いで決めてくんじゃないのか? 今の知事は、自分の信じる、自分にとっての正義を振りかざして、周囲と衝突することで悦に入っちゃってるだけなんじゃないかと問いたいですね。
 衝突は、ただの衝突です。それ以上でも以下でもない。そして、衝突状態っていうのは最終的には解消していくべきものです。その、解消したい、という意思が橋下知事の言動からはまったく見えません。だから見てて苛つくんですわ。
 …とか言いながら、結局テレビ消さないわけなんですけどねw


 あと、彼は庶民感覚というものをどこか履き違えてるような気がします。
 「自分の住んでる市町村の学力テスト結果を見たいと思ってる親が多い」っていうのはわかる。私親になってもたぶんあまり興味ないんじゃないかなーと思うけどw、なってみなきゃわかんないし。気になるのはある意味自然だし。
 でも、それだから即「公開すべき」って結論に持ってくのはどうなんだろう。かえって公開することによって、長期的な目で見てリスクがないか、この人は考えてるのかな?
 「ある市町村で成績悪いことが判明→成績のいい地域に引っ越す親続出→ますます地域格差広がる」…まあこれぐらいは私でも想像つきます。ついでに、成績悪いという結果が出た市町村では人口が減り、それにともなって税収も減り、教育にかける予算を捻出することが困難になり、成績悪化に拍車をかける、ってこともシミュレート可能なんですけど、どうでしょうかね?
 ちなみに予算の乏しいうちの市では、小学校で児童に渡すプリントを刷るための紙もロクにないという状況だそうです。成績が振るわないのは、そういうふうに設備が整ってないせいかもしれません。だとしたら、成績悪いところには手厚い援助が必要なはずですが、はっきり言って橋下知事がそれをやるとは思えなくないですか?
 実際、成績晒した後にどうするつもりなんだろう。そこのビジョンも見えない。そんな状態で成績公開してもリスクのほうが大きい気がします。
 大局的な視点で、より市民のためになると思われる施策を打ち出して、その重要性を市民に分かりやすく説明する。それこそが、行政の長の仕事ってやつじゃないかと思うんですが。

 朝日新聞に対する怒りも、先日の教育討論会での「こんな教師に任せておけない」発言も、そう感じることは自由だけど言い方がまるで子供のケンカで、聞くに堪えない。
(まー、朝日新聞の社説見出しも、討論会での「また切れたね」プラカードも、確かに大人気ないけどさ…w)
 人前でキレる、というのは、基本的には恥ずべきことです。それこそ「いい大人なんだったら」ってなもんです。正直だとか分かりやすいとか、そういう問題じゃないです。褒め言葉じゃないんです。
 ちょっと離れるけど、毒舌とか辛口とかいう言葉も、今はすっかりお安くなっちゃってるなーと思います。考え無しに言いたいこと言うのが「毒舌」なのか? 「辛口」なのか? もっとウィットを大事にしようよウィットを。
 と、およそ最もウィットから縁遠そうな私が言ってみるテストw