『風に舞う』(Ver.1)

 友の声もまなざしも、あの日見た花も、何ひとつ引き止められないけれど。
 薄紅の風の中、それは確かによみがえる…。

 『風に舞う』(Ver.1)
 作詞・作曲・歌唱:櫻井水都
 編曲:櫻井水都 & 池田水輝
 ベース:とんとん
 ギターソロ:MAO

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 まず始めに…All by Minatoで3月中に完成させるという公約をしてたんですが、潰えました。誰に謝るべきなのかは分かりませんが(;^_^A ひとまず申し訳ありません。
 いきさつを簡単に懺悔しますと、初めてフルコーラス本格的にアレンジしようと思ったときに、ゼロから音のイメージを組み立てるのは難しかったんです。そこで、大好きな曲のテイストを少しだけ分けてもらおうと思いました。
 篠原美也子さんの『永遠を見ていた』みたいな感じにできたら嬉しいなー、と夢見ながら作り始めました。「ちょっと○○っぽく」っていうのは、けっこう普通に考えることですよね? それが、ちょっとどころでなく似すぎてしまったんですね(爆) ダンナに聞き比べてもらったところ、「近似率90%以上、訴えられても文句は言えない」とのことで…やっぱそうか。途中からそんな気はしてたんだ…orz
 このやりとりが一昨日ぐらいでして、この時点で、全部自作で3月中というのは到底間に合うはずがないのでした(T_T)

 この曲はもともとは、私が参加している【ボカロ互助会】に提供された、『翌檜』という歌詞に曲をつけたのが始まりでした。
 この『翌檜』の作詞は私ではありません(今回のオケでベース弾いてる人です。多才だ…)。メロディはすべて私ですが、アレンジはまた別の人との共同作業で、そこにボーカロイドという合成歌声ソフトで歌を入力して…というコラボレーションです。こちらは引き続き【ボカロ互助会】内で作業しています。
 今回ここにアップしたアレンジは、この一連の流れの中で生まれたものです。

 自分で言うのもちょっとアレな気はするんですが(;^_^A 個人的にこのメロディを気に入ってしまいまして、ボーカロイドに歌ってもらうだけでなく自分でも歌ってしまおうと思い立ちました。
 そこで、曲先で詞を書く練習も兼ねて、出来上がっているメロディにあわせて自分で歌詞を書き下ろしました。さらに、元のメロディよりも3半音ほどキーを上げる必要があったので、ついでにアレンジもガラッと変えてしまおうというチャレンジをし……今に至るわけですが(爆
 上に書いたように、元々【ボカロ互助会】のコラボでボーカロイドに歌ってもらうために作ったアレンジを、共同アレンジャーにピッチシフトしてもらいまして、何とか「3月中」という部分だけは公約を果たすことができました。
 こんな超個人的な目的のためにこのアレンジを使うことを快諾してくれた関係諸氏、本当にありがとうございますm(_ _)m
 

 歌詞の内容としては、モロに“オバサンのノスタルジー”というかなんというか(笑
 詞の中にひとっことも“桜”って出てきてませんが、いちおう桜の歌です。季節モノです。たまに、歌詞でこういうこだわり方するんですよね私…(;^_^A

 このテーマで何か書こうという構想は、確か2年ぐらい前からあったような気がします。
 ダンナの高校時代の友達に、類まれな音楽の才能を持ち合わせた人がいたらしく、その彼が作った音源というのを二人で聴きながら、
「この人今何してるんだろうね」
「わかんないなあ」
「え、もう全然連絡取ってないの?」
「うん、全然」
みたいな会話を交わしてました。
 けっこう親しい仲だったそうではあるんですが、言われてみれば学生時代の友達って、わりとそんな風に連絡が途絶えてしまうことがありますよね?(私はあります…(;^_^A)

 きっと、そうやって切れてしまった人とは、もう一度繋がりを取り戻すのってほとんど不可能に近くて、ひょっとしたらこれからもそういう風に切れてしまう関係があるかもしれない。
 好きだったとか、嫌いだったとか、そういうこととは無縁の何らかの理由で、人は繋がり、離れていく。そんなことの繰り返しだと思うとなんだか無性に寂しくもなるけれど、何度でも繋ぎ続けていたいなあと思ったのです。
 いろいろなものは引き止められずに、過ぎ去ってしまった後にようやく気づく。それでも、引き止めていたいと思った気持ちは真実だし、何かの拍子にふとよみがえる。よみがえっても、切ないだけだとしても。
 そんな性懲りもなさを貫き通していきたいなあ、という、30代の決意の歌、です。
 形はともあれ、3月中に出せてよかったと思ってます。
 

 タイトルに“Ver.1”とつけたのは、自分への宿題です(笑
 近いうちに…かどうかはわかりませんが、次は今度こそAll by Minatoで“Ver.2”を作ります。
 共同アレンジャーとベーシスト、ギタリストのセンスが素晴らしいVer.1と比べて、きっとVer.2は相当トホホな感じに仕上がることと思いますが、生温い気持ちでお待ちくださると嬉しいですm(_ _)m