『Noisy Life』side stories--「Overnight Sensation」
セルフライナーノーツ



■Track-01Naked voice,on the air.(お題:はじめまして)
 「千円でどう? それでも安いって思えるような音、聴かせてあげるよ?」
 クリスマスイブの待ち合わせで彼氏と大喧嘩をやらかしたまま、年の瀬を迎えてしまった初美。独りで夜の人波の中を歩いていると、突然アマチュアバンドのメンバーという少女から声をかけられるが…。


■Track-02あの角を曲がるまで(お題:秘めごと)
 卒業式後の校門にて。伝えたい思いと、死んでも感づかれたくない思いとの狭間で、由原木敦子は途方に暮れていた。同じ評議委員であり、“3Eのバカ殿”と異名をとる中屋水明とともに駆け抜けた、高校生活の最後の一年間に幕を下ろすのだ。願わくは、悠然と、そして心意気たっぷりに……。手放すべき恋の、ほろ苦い断章。


■Track-05雨宿り(お題:雨)
 「雨乞いを絶対成功させるには、雨が降るまで雨乞いを続けていればいい」──
 イバラの道を走り続ける中屋水明と瀬川蘭子の、ある雨の夜のひととき。
 本編で言えば半ば頃…かな?


■Track-09ゼブラストライプの上で喘ぐ指先(お題:冷たい手)
 高校3年、夏。最後の文化祭のステージに立つため、聡見は受験勉強もそこそこにバンド練習に明け暮れている。そして彼女が気に掛かるのは、こちらの大学に通うためわが家を下宿代わりにしている、秀才かつ超絶技巧ピアニストの従兄・雅貴のこと──。得意なものが多いのと、ものすごく好きなことがひとつあるのと、どちらが幸せなのだろう。
 『EXODUS』の語り手を、外から見つめて綴った断章。


■Track-18サンタ・クエスト(お題:砂糖菓子)
 「サンタなんて、ほんとはいないんだよ」──小六になって、初めてその衝撃的事実を知った映光。いつかは信じなくなるのに、どうしてみんな一度は、サンタを信じるのだろう?
 幼き日の、映光と佳月の出会いと、サンタクロースを信じる意味と。バンド色皆無の、むずがゆい恋の物語。



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