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虹待ちの空
〜A tale of Blessed-Infants〜
作/櫻井水都
掲載サイト/AQUAPOLIS
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【第5章 賓客】
第6幕

 どこから話すのが適当だろうか、と前置きして始まったベント二世の話は、いかにもリューズたちが普段から見知った院長先生らしく、訥々としたものだった。もっとも、この時のベント二世の訥弁は、緊張からと言うよりは内容の重大さによるところが遥かに大きかっただろうが。
 ──私の兄ドゥニオス・ベント一世院長は優秀な学者であり魔術師だった、と彼は切り出した。
 弟の目から多少辛い採点をしたとしても、彼が天才肌であることは否定しようのないことだった。ことに、魔法史学の分野に関しては。
 もともと宮廷付きの魔術師一族であった彼の家だが、エクシス、すなわちベント二世にとって兄は幼い頃から一番の憧れであり、同時に壁であった。どう控えめに評しても、ドゥニオスはエクシスよりも才気に富み、もっと好意的に見れば、一族の中でもまれに見る麒麟児と言ってよかった。
 兄は凡庸な弟をよく構いつけた。そして、夢と理想に生きる少年の眼差しで、頻繁に繰り返した。「魔法の力こそが権力を正当化するんだ。そういう世の中なんだ」と。
 世間一般の常識を繰り返しただけの発言にすぎなかったが、彼の口から聞くそれは、なぜか高らかな宣誓のように感じられたものだった。
 彼は必ずや斎部卿への道を上り詰めるに違いない、と誰もが噂した。
 だから、彼の選択は皆を驚かせた。
 ドゥニオス・ベントはその順調な出世の途上で、突然身を翻した。引退の囁かれていた当時の魔法学院長に代わり、私が後を引き継ぐと言って譲らなかったのである。
 学院は、学院内部の物事に関してほぼ公国の権力から独立しているとはいえ、組織図で言えば斎部省の下部機関にすぎない。にもかかわらず、学院長《マガーク》の権限は時に斎部卿をしのぐが、それも魔法学の研究調査、魔力を持つ品の管理、魔術師の育成などと言った分野に限られる。魔法学院とはつまるところ、大公立の魔術研究所として設立されたものであるから、そのような扱いも当然のことであろう。
 要するに、ドゥニオスは、権勢を捨て学問の道一筋に身を投じたということになる。魔法学に一生を捧げるつもりであるなら、魔法学院という設備は、権威にも財政にも申し分なく恵まれた研究所だ。
 才能ほとばしる学者にこそ許される、それもまた相応の贅沢であると、彼の選択は受け止められた。
 一方、エクシスはぼんやりと思い描いていた将来への展望をこれで失うことになるのだった。宮廷の官僚として兄の後塵を喫するのは気が進まず、弁舌も巧みでなく、そもそも名誉欲の薄いエクシスにとって、権勢とそれに付随する腹の探り合いから遠ざかることができるなら本望ですらあった。彼は自分の才覚にそれほどの自信を持っているわけではなかったが、彼の家は学院長の座に着くには充分な格式をもっていた。
 だが、その学院長の座をめぐって兄と渡り合わなければならないとあれば、情熱は瞬時に萎えた。
 〈白の魔法学院〉への留学を皮切りとして、エクシスは生家から距離を置いた。自ら働かなくとも学び続けていられるだけの資金が、ベント家にはあったのである。
「兄さんはあらゆる意味で悪意のない人なんだ」、そう、エクシスはよく口にした。
 幼い頃から野心的な物言いが似合っていたのも、僕を振り回すように遊んでくれたことも、どこまでも駆け上れたはずの出世街道を捨ててまで僕の人生設計を横取りしていったことすらも含めて、兄さんにとっては自然なのだと。ことさらに他人を見下し蹴落とす必要がないほどに、彼の能力はずば抜けていたはずであったから。

 天才の不幸は、身分という暴力的な装置の中に、しばしばその丈高い身を押し込められてしまうことだろう。
 ドゥニオスがどれほどに努めても届かない〈青の大公〉位は、ゼルパールへと継承される。
 ──新しい大公は、魔力を草の露ほども持たぬ人間であった。

 思えばその時から、兄は狂い始めていたのかもしれなかった。もしくはもっと昔、魔法の力こそが権力を正当化するんだと謡うような口振りで弟に話しかけていた頃から、一個の人間が抱くにしては尊大すぎる野心は、ごく当然の顔をしてドゥニオスの精神を貪り喰らってきたのかもしれなかった。
 ドゥニオスは、うまく飼い慣らしたはずの野心を胸の檻から出してしまった。怪物は吼え、猛り、飼い主に牙をむいた。
 あるいは、それをこそ彼は望んでいたのかもしれなかった。だからこそ彼は敢えて権力を離れ、魔法学院という名の治外法権を認められた実験室に閉じこもることを選んだのかもしれなかった。
 その証拠に、少年と呼ばれる年頃を過ぎてからも、彼は弟に時折漏らしていたではないか。
 「権力の謂われが魔力にあるなら、我が国の最高権力者である大公閣下は、誰よりも素晴らしい魔術師であるべきじゃないか? 逆に言えば、誰よりも素晴らしい魔術師こそが、大公の座に着く資格を持つんじゃないのか。どう思う、エクシス?」
 ……と。

 どのような経緯でその所業が明るみに出たのか、エクシスになされた説明は今ひとつ要領を得なかった。だが、状況だけで充分と言えた。
 遊学から大急ぎで戻ってきた彼に最初に知らされた事実は、兄の投獄。
 開け放された院長室は、嵐に見舞われたかのような混沌を呈しており、床にはおびただしい数の書物と、割れ砕けたガラスの破片が散乱していた。
「これは……一体……」
「公国の法に照らし合わせ、そなたの兄御殿は、大公閣下に対する不敬の大罪を犯したものと見なされた。彼は既に獄中。今は裁きを待っているところだ」
 無味乾燥な近衛兵の声が、荒れ果てた部屋に虚しく響く。
「不敬……。何故」
 かさついた喉から漏れた呟きは、ほとんど声とも呼べぬほどのものだった。
 エクシスは床に落ちた古い書物を拾い上げた。綴じ合わせた箇所はゆるく、裂けてしまわぬように、注意深く押さえて開かなくてはならなかった。紙も年月にさらされ劣化しており、ページの端は黄ばんで、薄氷のように弾力がなくもろく、下手に触れれば粉々に砕けて砂のようになってしまいそうである。
 彼も研究でよく見かけるような、いわゆる普通の古文書だった。そのように見えた。
 何を思うこともなく、ふとエクシスは書物に顔を近づけた。その瞬間に覚えた違和感はあまりに曖昧で、根拠に思い当たるまでにいくらか時間を必要とした。
 ──この書物は、匂いが古くない。
 時を刻んできた書物に特有の、かび臭いような、書棚の木の香りが移ったような、清冽でいて柔らかいあの匂いがない。
 その代わりに、薬品の臭いが鼻をついた。散乱したガラスの破片の中には、薬瓶のそれも混じっているかもしれず、もし混じっているならばこの臭いも道理だ。彼は鼻をつまみ、口で息を吸い込み、上着の袖で顔の下半分を覆って二度三度、呼吸を繰り返した。そしてあらためて、本に鼻を近づけた。
 だが、結果は同じだった。
 早鐘を打つ胸の鼓動に急かされるように、エクシスはページを繰った。ところどころ虫に食われて判読に苦しむ文章の中、強調符も何も打たれていないひとつの文字列が、彼の視線を釘付けにした。
『Wentho《ベント》
 自分の家名を書物の中で見かけることは、それが決して珍しくはないものであっても、ある種の驚きをもたらす。ベントという家名も、数ある「割とよくある」苗字のひとつだが、こういう形で見かけてしまうと息を呑まずにはいられない。
 それ以降数ページを割いて、ベント家の血族についての記述があった。その中には、エクシスの記憶にある先祖の名も含まれていた。
 エクシスは本をそっと返し、その題名が『魔法王国の起源』であることを確認した。さらに目次を開き、ベントの文字列を見たページが「〈青の大公〉家の系譜」なる章の一部であることを把握した。
 ……大公家の系譜と、我が家の系図。これは何を意味するだろうか。
 問いかけと同時に、あるいは問いかける以前に既に、答えは胸の奥にすとんと落ちた。これは兄さんの創作だ。嫉妬と野望と妄想が形作った、これは忌まわしき偽書だ、と。
 それでも、彼の身体中に流れる赤く熱いものが、その結論を懸命に否定した。こんなものは本当の意味での創作、魔法王国という名の異世界を舞台として、ベントという架空の血族を描いただけの物語だ。それをあたかも古書であるかのように仕立て上げたのは、兄さん一流のユーモアだ。
 あるいは、ここに書かれたことが真実であるかも知れないという可能性は検討できないだろうか? 一般に語られている建国伝説が絶対に正しく、この書物の語る出来事は嘘であると断じることが、果たしてあるべき学問の姿勢と言えるだろうか。今ここでこの書物を偽書だと決めつけるのは早計に過ぎないだろうか。
 うつむいた視界の端に、ふと、青いものがよぎった。
 顔を上げるが、部屋の中にそのようなものがある気配はない。怪訝に思い、天井へ背後へと視線を走らせる。その視線が窓の外へ向いた時、もう一度青い物体が駆け抜けた。
 窓枠に取りつき、エクシスはそれをまじまじと見つめた。
 この部屋の外は学院の敷地の縁である。つまり、窓を開ければすぐそこに、〈結界晶〉が生み出す見えない壁があるということだ。青い物体、否、生物は、その壁に阻まれて学院の敷地から外に出られないのだった。
 自然界から生み出された生命体とは到底思われない、毒々しいまでに青く輝く毛並みをなびかせた──それは、獅子、であった。
 青く燃え立つ毛並みの獅子。すなわち、〈青の大公〉家の紋章を彩る聖獣。
「兄さん。あなたは」
 それほどまでに焦がれていたのか、大公の血脈に。それほどまでに憎んでいたというのか、魔力を持たぬ新しい大公を。
 魔法学院の院長室という魔窟の奥で、彼が生み出したのは、ひとの狂気を糧とした妖獣。
 マガーク=ドゥニオス・ベントに与えられた罪の名は、まったくもって正しかった。
「では、兄は……」エクシスは呆然と呟いた。
 平たい声で、近衛兵が答える。
「──遺憾なことだ」

 ドゥニオス・ベントの著作物、および実験用具とそれらが生み出した「成果」は、瞬く間に差し押さえられた。燃やすことが可能なものは残らず燃やされ、煙となっては大気に溶け、灰となっては大地に還った。
 ただひとつ、あの青い獣を除いては。
 あれだけは、始末することができなかった。天才が持てる魔法物理学の知識のすべてを傾けて生み出した魔法生物は、やはり並の魔術師では消滅させることが叶わなかったのである。
 エクシスは渾身の力を振り絞ってあれを院長室に閉じこめ、部屋ごと封印した。
 ドゥニオスが昏き研究を一人進めていたこの部屋は、万一のことを考えてか、ある程度の魔術的強度を持ち合わせているらしかった。天の祝福を受けずして生まれ落ちたあの獣を封じるのに、この部屋の大きさが充分であるかどうかは、判断を留保しなければならないが。
 それ以来、院長室は開かずの間となり、扉の奥からは時折思い出したように飢えた獣のうめき声が漏れ出した。
 予期せず空白となった学院長の座をめぐって、公国会議は紛糾した。名乗りを上げたのがエクシス・ベントその人だったからである。
 得体の知れない魔法生物と隣り合わせに過ごすことを、どの魔術師も軒並み嫌がり、任務に就く意志のあるものなどエクシス以外にいないと言ってよかったため、その意味では彼が学院長となれば皆にとって願ったり叶ったりであるに違いはない。だが、彼はドゥニオスの弟だった。これをおいそれと見過ごすには、元学院長に与えられた罪名は大きすぎた。
 だが、結局、気紛れか皮肉のどちらかとしか解釈できそうにない大公ゼルパールの一言がすべてを決めた。
「よかろう、認める。それほどに欲するマガークの座ならば、そのほうにくれてやろう」
 学院長は交代し、マガーク=ベント二世が誕生した──。

***

 ベント二世が一通り話し終え、ほうと長く息をついても、生徒たちにはとっさに語るべき言葉が思いつかなかった。
 ヒストは射干玉の夜の森よりもまだ陰鬱な溜め息を吐き出した。
「……じゃあ、先生、ずっと噂になってた、〈呻きの間〉から聞こえる声って」
 今問題となっているのはそんなことではないと分かってはいるリューズだが、口に出さずにはいられなかった。逆に言えば、本題はあまりに重すぎて、どう口火を切ってよいものか皆目見当がつかないのだ。
「私の兄の不祥事が生み出した『怪談』だったのだよ」長い回想からまだ戻っていないような眼差しを向けて、ベント二世は頷いた。
 それもそのはず。ここまでの話は、生徒たちの疑問──結界晶と〈雨の都〉とアメリア姫が学院の消滅とどう関わるのか──に対する答えの、前振りであるにすぎないのだったから。
「こういう表現は的確かどうか分からないが……この一件で、〈学院〉は大公に大きな借りを作ってしまったことになる」
 それはそうだろう、とリューズは思った。大公家の権威などというものに対しては、人並み以上の敬意を感じていない彼女だが、それでも大公位の簒奪を企てて失敗した人間がどんな運命を辿るか、おおよその想像はつく。その血縁の者が辿るだろう運命も。
 ベント一世の弟が、何の咎めもなくベント二世を名乗れているだけでも、きっととてつもない僥倖なのだろう。下手すれば、その後一生分の身の自由を使い果たしかねないほどの……。
「この一件を隠匿するのと引き替えに、宮廷は学院……と言うよりはむしろ私自身に、ある要求をしてきた。法外な要求だったのだがね。学院全体の意志という名目で、私はそれを呑んだ。呑まざるを得なかった」
「あ、あの! 待ってください、院長先生」
 アイルが慌てた声で割り込んだ。
「あの、それって、もしかしてものすごい……重大機密、だったりするんじゃないんですか? あたしたちが聞いちゃっていいことなんですか?」
「知りたがったのは君たちだろう?」
 ベント二世は笑った。場に不似合いなほどに朗らかな笑みだった。「責任は私がすべて取るから、心配はいらない」
「えっ、だってそんな……先生ごめんなさい、あたしたち本当にほんのちょっとの出来心で、謎を解いてみたいなって思っただけなんです。こんな大それた話になっちゃうなんて、あたしたち、想像もしてなくて」
 アイルの逃げ腰を笑う気にも罵る気にも、到底なれないリューズである。剥き出しの好奇心でルームメイトを引っ張り回し、学院消滅の謎に立ち向かってきたが、ベント二世の話はリューズの想像をあらゆる意味で超えていた。
 だが、全校集会の壇上で緊張のあまりしばしば言葉を噛む姿ばかりが印象的だった学院長は、既に、誰にも覆せない決断を固めているようだった。
「魔法学院というのは、魔法を学ぶところだ。言うまでもないことなのだが、それは現に忘れ去られていた。先代の院長の犯した所業が学問に対する冒涜であるなら、それを隠匿し続けてきた私たちも皆、同罪なのだ」
「……だからって、あたしたちを巻き込むんですか」
 リューズは呟いた。もっとも、呟いたという自覚はなかった。ふと浮かんだ感想に、ベント二世が的確に答えたため、ようやく彼女はそのことに気付いたのだった。
「それを言われると返す言葉もない……。そうなのだろう、私は秘密を抱え込み続けることに疲れてしまったのだろうな。吐き出して楽になりたいのだ、きっと」
 リューズはベント二世を仰ぎ見た。彼は、リューズの背後のどこともつかない地点を眺めている。
「だが、ひとつだけ言わせてもらえるならば──これが〈青の魔法学院〉の現実、この国の未来の魔法使いを生み出す場において起こった、ありのままの出来事なのだよ。こんなことが見過ごされるようならば、そこは生徒たちの学舎として相応しくないし、これを明るみに出して魔法学院と魔術師に対する信頼が地に墜ちるならば、それも当然の成り行きだ。諸君には、知る権利がある」
「これ以上……何が起こったって言うんですの」
 リリアンが呻いた。彼女の腕は、寮を出た時から持ち歩いている小振りのカバンを、中身をつぶしそうなほどにきつく抱きしめている。
「宮廷は、学院の〈結界晶〉を貸してくれと言ってきた。単純な要求だ。だが、あちらの要求通りに渡したら、どうも永久に帰ってこない可能性が高いように思えた。それは困るのだ」
「あれ、〈結界晶〉って、確か宮廷にもありませんでしたっけ……?」アイルが首をかしげる。
 そう言えば、とリューズは思い返していた。あの朝、リューズが立ち聞きしたベント二世とヒストの会話の中にも、〈結界晶〉の名は出てきていた──確か。学院にあるというケッカイショウ。これが一体何を握っているというのか。
「宮廷はケッカイショウが二つ必要だったってことですか? それ、貸してあげちゃうのはまずかったんですか? 帰ってこないかもって、どうしてですか?」
「こら、お前ら、質問の上に質問を重ねるんじゃない!」
 黙りこくっていたヒストが、荒い溜め息とともに割り込んだ。
「学院の結界晶は、大公家が持っているのとまったく同じだが、学院のそれは明確な目的のもとに使われている。未熟な生徒たちの魔法が暴走した時に、近隣に被害を及ぼさないために、な。学院が存続する限り、結界晶も手放すわけにはいかんのだ」
「それは理由の一部でしかありませんがね、ヒスト先生」
 ベント二世が穏やかに遮った。ヒストは口をつぐんだ。
「生徒たちの魔術の暴走よりも、さらに恐れるべきは、ベント一世の生み出した魔獣だったのだよ。あれが野に放たれることは、万が一にもあってはならなかった……だから、何としても結界晶は渡しがたかったのだが。宮廷の目当ては、無傷な結界晶、だった。宮廷の持つ結界晶はひびが入っていたのだ。それでは用をなさないということで、学院の結界晶に目がつけられた」
 ベント二世は不意に言葉を区切った。何をどう質問してよいものか、生徒たちがすっかり途方に暮れているうちに、再び彼は口を開いた。
「アメリア殿下は一度お亡くなりになっている。宮廷の結界晶のひびは、彼女を蘇らせた時についたものだ」
 ──リューズたちは、呼吸も忘れて立ち尽くした。


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