オリジナル小説メインサイト【AQUAPOLIS】の管理人であり、（いちおう）バンド小説『Noisy Life』の作者である、櫻井水都と申します。
　ここまでおいでくださって、ありがとうございます。

　この「Overnight Sensation」は、上で既にタイトルをあげましたが、『Noisy Life』の番外編集、に当たります。
　この文章を書いている時点で、本編である『Noisy〜』は、まだまったくアップしておりませんが、冒頭から、いくつものささやかな事件を経てラストへとなだれ込む一連の流れが、既に作者の頭の中にはあります。
　その大きな流れの周辺を周回する、衛星のような存在だと思っていただければよいかと思います。
　とはいえ、一話一話は完結しており単独で読める（…と思う）ので、その点、ご安心あれ。

　『Noisy〜』は三人称で執筆しますが、番外編である「Over〜」のほうは、全話通して一人称視点でお届けします。ただし、その語り手は必ずしも全話同じではありません。
　比較的一人称寄りの三人称視点、を好む作者ですが、それでも物語としてのまとまりの点から本編に収録することは諦めざるをえない、メインキャラのごく個人的な日常のこもごも、また、大きく取り上げることはできないだろうと思われる脇役の心情を拾い上げてゆく方向性です。さらに、主人公たちが生み出す音楽にかかわってゆく通りすがりの人々の視点まで取り込んで、全体として「何となく繋がってる感じ」のオムニバスに仕立てることができたらいいなと思います。

　なお、母胎がバンドものである点を利用して、目次の表記等、多少遊んでおります。
　第一話、第二話、第三話…のかわりに、Track-1、Track-2、Track-3…と表記し、それぞれのタイトルをクリックすると歌詞ならぬ本文をご覧いただけます。
　また、目次の最下部に、“セルフライナーノーツ”と称して、各話の簡単な紹介を載せたページにリンクを張っております。
　目次と称するページには、作品タイトルと数行程度の紹介文を併記するのが平素からの私の方針なのですが、今回に限ってはこの「全30曲のアルバム」ごっこを楽しむための次善の策です。ご不便に感じられましたら、ゴメンナサイ。

　さて、能書きもそろそろこのあたりでおしまいにしましょう。
　行間から、彼ら“Fool's Gold”のサウンドが、ひとりひとりの読者サマにとって一番心地よい音楽としてにじみ出てくれていれば、アルバム「Overnight Sensation」のプロデューサーとしてこれほど嬉しいことはありません。