久住 映光 (Kuzumi,Eikou)
「……ぼくが、何ひとつ乗り越えられてなかったせいで」
“フールズ・ゴールド”のボーカリスト。通称、エコー。
9月13日生・乙女座・B型。第一話で初登場時、中学3年。シリーズ終了時点で22,3歳の予定。
明るい栗色の巻き毛。生まれつきである。瞳の色は茶色。身長は、成長が止まった時点でだいたい165センチほど。一見して、小柄で細身な印象。女と間違えられない程度に女顔である。
基本的にはシンガー。幼少から経験していた合唱の賜物か、ほぼ一聴でメロディを把握するが、楽譜を読み書きできず、コードの意味すら分からないという状態で彼の音楽活動はスタートする。
アコースティックギターと作詞作曲を少しずつ覚えてゆく。詞も曲も同時に出来上がることが多いが、どちらかと言えば歌詞優先。ただし、彼自身は自分の口ずさんだ鼻歌を覚えていられるため、彼の作る歌には譜面がなく、メンバーの頭を悩ませる。
歌詞優先で作るわりには、練習中などよく歌詞を失念する。記憶力はメロディに限定されるらしい。
声域はテノール〜アルトの中間ほど。特筆するほど声域が広いとか、声量があるとかいうわけでもないのだが、「一瞬にして、その場の空気に色を付けていく」ことができる声である。
父は一般的なサラリーマンだが、母がエレクトーン講師。そのため音楽一家で、姉の名前は響、同い年の妹の名前が奏。
何ごとにも消極的な映光には珍しく、本人のたっての希望で幼少時から合唱団に所属していた。しかし、ある出来事を境に人前で歌うことを拒むようになり、合唱も休んだまま現在に至っている。
無口で、表情に乏しく、あまり笑うことも泣くこともないが、うつむいたり赤面したりというような形で感情が態度に出やすい。
食事の最中にしばし箸を止めたり、会話の途中でふと黙り込んで遠くを眺めていたり、数時間前の話題を突然持ち出したりするため、気がつくと“いじくられキャラ”になっていることが多い。
学業のほうは、国語と社会に見どころがあるが、理系科目の成績が悪いため、平均としては並程度。試験問題を読みふけってしまうという癖がある。ある意味、音楽よりも読書好き。
BGM : 林邦洋「石の橋」