『休まない翼』 第一部

にゃーすけと私


 コードネームをレッド13。本名ナナキ。そしてニックネームは「にゃーすけ」。
 気がついてみたら、彼が私の中での一番お気に入りのキャラとなっていました。 あれぇ、ソフトの取説に載ってたキャラクター紹介読んだ時点では眼中になかった(失礼)のになぁ。
 それでも一応、予感はありました。にゃーすけ里帰りイベントですね。あそこで、年齢不詳の「私」がいきなりガキンチョの「オイラ」に大変身。ここですね、転んだのは。

 ……あれ、でも、待てよ。
 にゃーすけは今まで「背伸び」をしていた。 ふむふむ、これはいい。それは親父を軽蔑していたのが原因で、親父の真実を知ったから背伸びをやめることにした。ここまでもいいだろう。でもさぁ、じゃあ何でこいつ、コスモキャニオンに帰ってくるなり即効で「オイラ」に戻るわけ? だって「親父の真実を知って背伸びをやめた」んでしょ? なのににゃーすけがオイラになったのはそれの前。そもそも、背伸びをするってのは人目を気にしている証拠で、「私」で通 してきた仲間たちと「オイラ」で通っている村人たちの間に立ってしまえばどんなややこしい事態になるか想像に易い。人目を気にしてるんなら、そういう「見せたい自分と本当の自分との間のギャップがバレてしまう」ような事態をできる限り避けようとしないか? つまり、にゃーすけ、何で1人で里帰りしなかったんだ?

 ってな感じの疑問を知人が抱きまして、なるほど言われてみればその通り。でもゲーム中の出来事は既成事実だから絶対だ。だから私は一生懸命解釈しました。
「コスモキャニオンを見るまでは、そのつもりだったんだ! でも近くに来てしまったらそういう考えが全部吹っ飛んで、レッド13から一気にコスモキャニオンのナナキに戻っちゃったんだ。恐るべし、故郷の力!」
 これが、一番妥当な解釈だと我ながら思ってます。

 ゲーム中では表現されてない、にゃーすけのそういう見栄っ張りな一面を私が書こうと思いました。
 それから、「大空洞へ出発する前夜、いちゃついてるクラウドとティファ以外の皆は何してたんだろう」というごく普通 の疑問。(まあ当然里に帰ったんでしょうが、だからと言ってすぐさまじっちゃんのところへ走って行って「実は恐いんだよー」とかって存分に甘えたりするようなタマでもなさそうじゃない?)
  さらには、以前「ありそうにないカップリングってどんなのだろう?」「エアリス×ナナキとかは?」という会話が知人と交わされたことを思い出したのも手伝って、こんな話を書いてみました。
 いかがでしょう?


 ちなみに、「にゃーすけ」というのは私の彼氏がゲーム中で初登場のレッド13に
「私には何の意味もない名前だ。お前たちの好きに呼ぶがいい」
と言われた時に、
「じゃあ、『にゃーすけ』」
と名付けたのが始まりでして、私は、その話を聞いた時は力一杯罵ってたんですがいつの間にか一緒になってそう呼ぶようになってしまいました。我ながら、つられやすいヤツ(^_^;)


●今回の櫻井的心のBGM:ZABADAK「休まない翼」、篠原美也子「You're so cool」



Final Fantasy 7,ファイナルファンタジー7は、(株)スクウェアの登録商標です。
当サイトおよび櫻井水都は、(株)スクウェアとはまったく関係がありません。
"Final Fantasy 7" (C)SQUARE 1996

-Powered by HTML DWARF-