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『Clock Girl』

(このイラストの著作権は、作者である香月ゆかり様にあります。
無断引用・無断転載を堅く禁じます。)


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 ちょっと、皆さん、見てくださいよ、この美少女!
 目を疑うほどの美しいリューズです。あの居眠り常習犯のねぼすけ娘が、こんなに出世(笑)するとは、誰が想像できたでしょう? いや、誰も想像できまい(反語/笑)
 香月さん、どうもありがとうございましたm(_ _)m


 実はこの品は、ちょっとばかり残念ないきさつでいただいたものだったりもするのです。
 かなり前の話なんですが、いつだったろう……ログあさってきました。ええと、ハイ。2001年10月になりますね。その頃、私は香月さんに交換日記風の対談のお誘いをかけまして、OKをいただいたのですね。
 お題は「創作とFF7と私」。小説書きでFF7のナナキ好きであるという共通項を突っつきながら創作談義をする企画でした。
 香月さんがオフラインで多忙を極めるようになり、櫻井側でも何となく小忙しくてレスが遅れがちとなったので、対談企画は中止となったわけなんですが、その「お詫び」としていただいたのがこの絵というわけなんです。
 お詫びだなんてとんでもない、どうぞどうぞお気になさらず……とか言っておきながら、それと同じ口で、描いてくださると仰るままに「香月さんにおまかせしま〜す♪」などと言ってしまったという(;^_^A


 ネット上には何だか、文章も絵も巧いかたがやたら多いような気がいたしますが、香月さんも確実にそのひとりですよね。
 イラスト、というよりは、少し「絵画」寄りの絵柄が香月さんの持ち味のように思うのですが、その絵柄でもって「お好きなカットを描いてくださる」と言われた時、正直言ってリューズは想像してませんでしたわ……(笑) ほら、何たって、あの娘さんはアレですから(笑)
 でも、上手なかたは、何描いてもちゃんとハマるんですねぇ(*o*)

 絵のバックに薄く浮き出ている文章は、うれしはずかし、拙作の一部抜粋だったりします。この部分ですね↓
 祖父が時計を作り、売る。リューズも手伝うのだが、結局祖父の仕事を増やすだけに終わってしまうこともままあった。そういう日には、街で一番のっぽな時計塔に飛び乗って、眼下に広がる風景を見はるかしたものだ。そうすると、すべて街の流れが攪拌し、解かしてくれるのだった。うまく部品が組み上がらなくて叱られたことも、魔法の込め具合を間違えて、およそまともな時計とはみとめられない動きをする物体を作ってしまい渋い顔をされたことも、すべて。

(『虹待ちの空』 第4章「月の船 星の砂子」より)

 リューズの絵を描いてくださって、それでもって、この文章を抜いてきて下さったっていうのが、ワタクシ個人的に感動でございまして。
 リューズはおそらく、『虹待ち』の中でも随一の、「外面と内面にギャップのあるキャラ」です。作者が作品以外の場所であんまりこんなこと語っちゃいけないんでしょうが、すいませんちょっとだけ。
 人間だから、当然悩むわけなんです。でも、やっぱり人間、毎日毎日ズブズブ落ち込んでるわけにも行かないのでして、たいていの人はたいていの場合、それなりに平気な振りをして、心の中に押し込めてしまう部分があるかと思うんですね。
 んで、櫻井は、「押し込めてしまいすぎて、自分すらそれを自覚していない」ような感じのキャラがツボなんですわ!

 うちのリューズが、実際に作品中でどのように見えているのか、私は読者ではないので分かりません。
 ですが、これだけはハッキリと言えます。このリューズはモロに、私の見たかったリューズです(驚) な、なんで分かるの、香月さん! 私の心を見透かされたような気がいたしました。嬉しいです。
 勝ち気そうな角度の眉。口の端を「にまっ」と上げた、ちょっと大人っぽくて気さくそうな、それでいてほのかに影のあるスマイル。バックの精巧なゼンマイじかけ……。どれをとっても、ステキです。


 香月さんと対談が続けられなかったことは、今でもだいぶ残念だったりするのですが、こんなピンポイントにツボ直撃なリューズをいただけたという点についてはたいへん幸せなのでございました。
 お暇ができましたら、是非とも対談の続き、やりましょうね〜。

 (ちなみに、件の対談ログはこちら。ご興味のあるかたはクリックプリーズ)





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