【満天】
夜空をただ眺めてた 交わす言葉のあてもないまま 深すぎる闇の色に 突然気が遠くなる 指先で星座をなぞる いま隣にあるその肩が 本当に君のものか 確かめたくて手を伸ばす “君は誰?” 訊きたい訊けない だから永遠の この思い この目に見えるものを 耳に聞こえるものを 君も同じように感じてるだろうか 言葉なんかじゃ足りない 触れるのももどかしい なだれ込むように直結《じか》だったなら 星を見る君の瞳が 星より深く遠く思えて 掴もうとするたびすり抜けて 叫びそうに歯がゆくて 反らした首筋をいくら見つめても 君の心の風景は この目に映らないのかな 探るように 手を伸ばす “君は誰?”── この広い宇宙の中の 同じ星に生まれて こうして二人で だけど 震えるほどひとりで この目に見えるものを 耳に聞こえるものを 君も同じように感じてるだろうか 言葉なんかじゃ足りない 触れるのももどかしい なだれ込むように直結だったなら…… 夜空をただ眺めてた 星より遠い君と二人で |